妊娠中の食事で摂りたい栄養素~葉酸~

日本では、二分脊椎症や無脳症、脊髄髄膜瘤などの神経管閉塞症に対する対応が諸外国に比べて10年以上遅れているとされ、現在では神経管閉塞症の発症率が欧米諸国の数倍と著しく高くなっています。又、40年前には0.01%〜0.02%だった脊髄髄膜瘤の発症率が、近年では0.03%0.04%と増加傾向にあります。神経管閉塞症は、アデニンやグアニンなどの核酸塩基、DNAヌクレオチドのチミジンの生成に必要不可欠な栄養素とされる葉酸が、胎児の脳や中枢神経、脊髄の土台となる神経管が形成される妊娠の極初期3週間目〜6週間目頃に不足する事により、遺伝子に異常の起因となり胎児の正常な成長を阻害するとされています。その為、厚生労働省では妊娠の4週間以上前から妊娠12週目まで、食事やサプリメントにより1日あたり480μgの葉酸の摂取を奨励しています。又、この栄養素は、妊娠中の交感神経や副交感神経などの自律神経の調整役として働きつわりを軽減する効果や赤血球の生成促進作用による母乳の質の維持する効果などがある事から、妊娠中だけで無く出産後の継続服用を推奨しています。葉酸には、ポリグルタミン酸型とモノグルタミン酸の2種類が存在します。モノグルタミン酸型は、ポリグルタミン酸型に比べて非常に分子量が小さく経口摂取すると簡単に消化吸収されすぐに効果を発揮しますが、天然に存在するポリグルタミン酸型を抽出し人工的に分解して生成しているので、天然由来成分とは言え妊娠中の服用は腎臓や肝臓に負担が掛かる事があります。又、生産コストを削減する為に石油由来の原材料から人工的に製造されているサプリメントの服用は、天然由来のサプリメントに比べて妊娠中の母体や胎児の体内で代謝を行う肝臓や排泄を行う腎臓に負担が掛かるケースもあり、アレルギー症状や副作用を発症するリスクが高くなります。その為、妊娠中は胎児の為にもサプリメントよりも食事でしっかりと摂取したい栄養素とされ、食事摂取する事で妊娠中のこの栄養素の過剰摂取を避ける目的もあります。しかし、キャベツやレタス、ホウレン草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜、海藻、レバーなどに多く含まれているポリグルタミン酸型の葉酸は、消化吸収率がモノグルタミン酸の半分以下と消化吸収率が非常に低い特徴があり、妊娠中には妊娠していない時に比べて2倍以上この栄養素を含む食事を心掛ける必要があり、妊娠中には過不足無く適量摂取する事にも注意する必要があります。

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